探究講座

【2025年8月探究講座】100年前の「問い」が現代の私たちを映し出す鏡となるとき

もし、社会が示す「正しさ」の物差しと、自分自身の「感覚」との間に、埋めようのないズレを感じたなら。

もし、大きな成功や評価ではなく、道端の草花のような、ごく個人的で小さなものにこそ魂の救いを見出してしまうなら。

私たちは、その、言葉にならない「ズレ」を、どう扱えば良いのでしょうか。

先日開催された8月の探究講座は、100年以上前に書かれた二つの物語——森鷗外『高瀬舟』と梶井基次郎『檸檬』——を鏡として、この根源的な問いを、参加者の皆さんと共に探究する、静かで、しかし濃密な「旅」となりました。

今回は、その対話の「場」で生まれた、奇跡のような共鳴の瞬間を、あなたとも分かち合いたいと思います。

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【2025年7月探究講座】私たちの「常識」を揺さぶる四つの問いのレンズ

情報という洪水の中で、自らの「根」を見失っていないか?

効率と速度が支配する現代。私たちは、日々、膨大な情報の洪水に追われ、自らの内なる声に耳を澄ませる時間を、静かに失いつつあるのかもしれません。ふとした瞬間に、「自分は一体、何者なのだろうか?」という、根源的な問いが胸をよぎることはありませんか。

先日開催された探究講座「日本人の心のルーツを探る入口に立つ」は、まさに、そんな時代を生きる私たちが、一度立ち止まり、自らの足元にあるはずの、豊かで深い文化的・精神的な土壌へと、再び静かに根を下ろすための「実験の場」でした。

この講座は、一方的に知識を学ぶ「お勉強」の場ではありません。近代化の大きなうねりの中で、失われゆく日本の「魂の輪郭」を、その生涯をかけて描き留めようとした、小泉八雲、柳田国男、折口信夫、宮本常一という四人の先駆者たちの言葉を「問いのレンズ」として、参加者同士が対話を通して、自分自身の「心の輪郭」を掴み取ろうとする、生きた探究の「場(フィールド)」なのです。

今回は、その濃密な対話の中から立ち現れてきた、参加者の皆様の「生の声」と共に、この探究の旅が、私たちにどのような景色を見せてくれたのか、その一端をご報告したいと思います。

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【2025年6月探究講座】探究講座で浮き彫りになった「対話の“見えない構造”」

「話せばわかる」という幻想の、その先へ

私たちは日々、数えきれないほどの言葉を交わしながら生きています。しかし、その言葉の交わし合いが、必ずしも相手との相互理解や、深い信頼関係に繋がるわけではない。むしろ、良かれと思って発した一言が、深刻な誤解や、消えない傷つけ合いの種になることさえあるのが、人間関係の複雑な現実です。

「なぜ、私たちの会話は、時にすれ違い、時に誰かを傷つけてしまうのでしょうか?」

最近開催した探究講座では、まさに、そんな私たちの日常に潜む「コミュニケーションの見えない罠」を、参加者の皆さんと共に探求する、という試みを行いました。そこで見えてきたのは、私たちの対話が、いかに無意識の「パターン」や「脚本」に支配されているか、という驚くべき事実でした。

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問いは「一人」で抱え込まない 〜孤独な探究が「共鳴の場」で花開くとき〜

■ はじめに:「問いと共にある」生き方、その新たな側面

先日の記事で、私にとっての「探究」とは、必ずしも明確な答えを出すことではなく、むしろ「問いを持ち続け、その問いと共にある時間」そのものなのではないか、というお話をしました。すぐに理解できないこと、割り切れないことの傍らに静かに座り、その「わからなさ」に誠実に触れていようとする姿勢。

しかし最近、その「探究」という営みについて、もう一つ、私の中で非常に大切な気づきが生まれてきました。それは、「問いとは、一人きりで孤独に抱え続けるものというより、信頼できる誰かと分かち合い、共に育てることで、思いもよらないほど豊かで深いものへと変わっていく」ということなのです。

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共鳴する「場」は、どう生まれるのか? 〜言葉ではなく、“在り方”が空間を創り出す〜

■ はじめに:「特別な場所」ではなく、「特別な空気」が人を変える

人が、普段は心の奥底にしまっているような本音を、安心して語り始めることができるとき。

あるいは、難しい問題に対して、思いもよらないような創造的な解決策が、まるで自然に湧き上がってくるとき。

そのような瞬間が訪れる「場」には、一体何があるのでしょうか?

豪華な会議室でしょうか? 洗練された議題でしょうか? いいえ、必ずしもそうではありません。むしろ、最も本質的な要素は、もっと目に見えない、しかし確実に感じ取れるものの中にあります。

それは、“不用意な沈黙を怖れる必要がないという暗黙の空気”であり、“何を語っても、頭ごなしに否定されることはないだろうという深い確信”なのです。私がこれまで創り出してきた探究講座などの場が、なぜ参加された方々の内面に静かな、しかし確かな変化をもたらすことがあるのか? もしその理由を探るとすれば、そこで交わされる特定の情報や知識の内容以上に、その場全体を包み込んでいる“空気感”、そして、その空気感を醸成する“ファシリテーター(私自身を含む)の在り方そのもの”に、大きな秘密があるように、私は感じています。

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怖れている現実を引き寄せてしまう心理的メカニズム「防衛戦略」

こんにちは、TOSHIです。

9月の探究講座のテーマは
「インナーチャイルドと歪んだ防衛戦略」
でした。

前回まで2回にわたって
インナーチャイルドについて
ちょっとした事例をご紹介しましたが、
今回は後半の「歪んだ防衛戦略」について
触れていきます。

【探究講座】身近なインナーチャイルドとその事例
探究哲学とノウハウコレクター:哲学がないと依存したくなる

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今月の探究講座テーマは「インナーチャイルド(内なる子ども)」

こんにちは、TOSHIです。

今月2023年9月の探究講座のテーマは
「インナーチャイルド(内なる子ども)」
の予定です。

幼少期の体験が
その人の人生を大きく左右することは
普通に起こることですし、
自然なことです。

ですが、多くの人は
それに気づかないし、
そんなものに影響されていない
と信じています。

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