2025年 4月 の投稿一覧

なぜ、私たちはすれ違うのか? 〜探究講座で見えた「無意識のゲーム」と人生の脚本〜

はじめに:「良かれと思ったのに…」その違和感の正体を探る

「なんで、あの人には私の真意が伝わらないのだろう?」 「こんなに相手を想って行動しているのに、なぜか報われない…」

日々の人間関係の中で、そんな「すれ違い」による、もどかしさや切なさを感じた経験は、あなたにもあるでしょう。良かれと思ってしたことが裏目に出たり、相手を理解したいのに心が通わないように感じたり…。

先日の探究講座では、こうした日常に潜むコミュニケーションのズレや、繰り返される不パターンについて、交流分析の視点を借りながら「無意識の心理ゲーム」や「人生脚本」といったテーマで深く探究しました。

なぜ私たちは、望んでいないはずの結末を、無意識のうちに繰り返してしまうのでしょうか? 今回の記事では、講座での対話や共有された実例をもとに、あなた自身の「見えない脚本」に光を当て、より自由で建設的な関係性を築くためのヒントをお届けできればと思います。

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「なぜ生きるのか?」:答えではなく問い続ける力が人生を深める

■ はじめに:静かな夜に訪れる、根源的な問い

人生という「旅」を続け、変化した自分として「日常」を生き直そうと試みる中で、ふと、歩みを止めてしまう瞬間があります。

特に、一日が終わり、辺りが静寂に包まれる夜。思考の隙間に、まるで待ち構えていたかのように、こんな根源的な問いが顔を出すことがあるのです。

毎日、私たちは無数の小さな選択を積み重ねています。自身の感情の波と向き合い、他者と関わり、仕事や役割を進めている。やるべきことも、やりたいこともあるはず。それなのに、なぜか時折——まるで世界から色が失われたかのように、何もかもが意味のないものに感じられてしまう瞬間がある。あなたにも、そんな経験はないでしょうか。

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同じ景色、違う自分。日常を豊かに「生き直す」視点

■ はじめに:「変わった私」と「変わらない世界」の間で

内なる探究の「旅」がひと段落つくと、しばしば不思議な感覚に包まれることがあります。

「確かに、何かが変わった気がする」

「けれど、目の前の世界は、昨日までと何も変わっていないように見える」

そんなふうに、変化したはずの自分と、以前と同じように流れていく日常との間に、少しだけ取り残されたような、あるいは静かなズレを感じるような感覚。

朝、いつものようにコーヒーを淹れ、娘を保育園へと送っていき、オンラインで打ち合わせをし、資料をまとめ、夜が来る。目に映る景色そのものは、特別な旅に出る前と、ほとんど何も変わらないように見えるのです。

でも、確かな実感として、私の内側は、以前とは確かに違っている。このギャップを、私たちはどう捉え、どう生きていけば良いのでしょうか。

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旅の途中で出会う“本当の敵”とは? 〜内なる葛藤と向き合い、力に変えるプロセス〜

■ はじめに:「きっと変われる」と信じて踏み出した道、その先に待つもの

新しい挑戦を決意し、「旅」に出ると決めたとき。私たちの心のどこかには、こんな期待が灯っているのではないでしょうか。

「この道を進んでいけば、きっと何かが変わるはずだ」 「この試練を越えた先に、新しい世界が広がっているに違いない」

そして実際に、日常の中にあった小さな違和感に気づき、勇気を出して一歩を踏み出しただけでも、見える景色は確かに変わり始めます。

けれど——その道行きは、常に順風満帆な航海とは限りません。 歩みを進める中で、私たちは必ずと言っていいほど、ある種の壁、あるいは深い霧のようなものに直面するのです。

進むことに、ふと意味が見えなくなる瞬間。 あるいは、他の誰でもない、自分自身の内なる声が、最大の敵のように感じられる瞬間が。

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人生の意味が見えてくる「英雄の旅」的思考とは?

■ はじめに:静かな日常と、「旅立ちへの呼び声」

以前の記事で、「人生は英雄の旅のような構造を持っているのかもしれない」というお話をしました。慣れ親しんだ日常から未知へと一歩を踏み出し、試練を乗り越え、何か大切なものを得て再び日常へと帰還する——。それは、特別な英雄だけの物語ではなく、私たちの誰もが、人生の様々な局面で経験しうる普遍的なパターンなのではないでしょうか。

今日は、その物語の「始まり」、つまり“次なる旅への入り口”は、一体どこに隠されていて、私たちはどうすればそれに気づくことができるのか、というテーマについて、もう少し深く探求してみたいと思います。

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AIは「思考の壁打ち相手」になるか? 〜ツールを超え、共鳴する関係を探る〜

■ はじめに:AIとの“ちょうどいい距離感”を探して

「ChatGPTのようなAIは確かに便利だけれど、どこまで頼っていいのか、正直なところ戸惑いもある」

最近、私の周りでも、そんな声をよく耳にするようになりました。

AIは、私たちの日常業務や情報収集を驚くほど効率化し、加速させてくれます。それは紛れもない事実です。しかしその一方で、心のどこかに小さな、けれど無視できない違和感が残ることもあります。「このままAIに任せきりにして、本当に大丈夫なのだろうか?」「いつの間にか、自分自身の思考力や主体性が奪われてしまうのではないだろうか?」と。

テクノロジーが急速に進化する今、私たちはこの新しい知性、AIとどのように向き合い、どのような関係性を築いていくべきなのでしょうか。今回は、このAIとの“適切な距離感”について、現時点での私なりの視点や試行錯誤を、あなたと共有できればと思います。

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停滞感? それは次なる旅の始まり。「英雄の旅」に学ぶ人生サイクル

■ はじめに:波のない湖のような日々と、心のささやき

最近、とても静かな日常を送っています。

朝、いつもの時間に目覚め、娘を保育園に送り届け、予定された打ち合わせをこなし、資料を作成し、夜にはオンラインでの講座に臨む。まるで穏やかな湖面のように、大きな波風もなく、同じような日々が淡々と過ぎていく感覚があります。

「何かが止まっているような気がする」「このままで、本当に良いのだろうか?」と、内なる声が静かに問いかけてくる。あなたにも、そんな経験はありませんか?

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もう不安に振り回されない。感情ラベリングと「信頼は選択」という考え方

■ はじめに:心のざわめきと、勝手に始まる「最悪の物語」

ある朝。いつものようにコーヒーを淹れながら、ふと、以前から少し気になっていたある案件のことが頭をよぎりました。
「そういえば、Aさんからまだ返信が来ていないな…」

この一文が思考に浮かんだ、ほんの数秒後。私の心の奥で、何かが静かに、しかし確実にざわつき始めるのを感じます。
「もしかしたら、この話はもう進まないのかもしれない」
「先方の意向に沿えず、提案が拒否されたのではないか」

まるで自動再生のように、まだ起こってもいない未来の“最悪のケース”を描いたストーリーが、次から次へと脳裏に流れ出してくるのです。あなたにも、似たような経験はありませんか?

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なぜ、あなたの物語は空を切るのか? 〜響き合い、共鳴が生まれる「3つの場」の設計論〜

「心を込めて書いたのに、まったく反応がない…」
「本気で語りかけたはずなのに、手応えが感じられない…」

情報発信やビジネスの場で、届けたい大切な物語が、まるで空中に溶けて消えていくような、そんな寂しさや無力感を覚えたことはありませんか?

もしそう感じているとしたら、それはあなたの“物語の熱量”が足りないからではないのかもしれません。むしろ、その大切な物語を届けるための「届け方の設計」、言い換えれば「場づくり」が、今の時代や、届けたい相手との間で、少しズレてしまっている可能性を考えてみる必要があるのではないでしょうか。

今日は、単に情報を「配信」するのではなく、物語が自然と受け入れられ、深く響き合い、そして共鳴の輪となって広がっていくための「3つのチャネル(場)の設計」について、私なりの考えをお話ししたいと思います。

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なぜ、あなたの「語り」は響かないのか? 〜物語の“空白”を見抜き、共鳴を生む5つの問いかけ〜

■ はじめに:メッセージも数字も整っている。なのに、なぜ届かない?

ロジカルに構成されたメッセージ。説得力のあるデータ。けれど、なぜか相手の心に深く響かない、信頼に繋がらない——。

ビジネスや情報発信において、そんな壁に突き当たった経験はないでしょうか?

人は、単なる情報やロジックだけでは動きません。心を動かし、行動へと駆り立てるのは、いつだって感情に響く「物語」の力です。今日は、あなたの語りが持つ「共鳴の回路」としての可能性を、もう一度丁寧に見つめ直してみましょう。

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