■ はじめに:「喧嘩はない。けれど、なぜか心が遠い」という感覚
「私たちの間には、大きな問題なんて何もないはずだ」
「特に激しい言い争いをすることもないし、表面的には穏やかに過ぎていく毎日だ」
けれど、心のどこかで、こんな風に感じてはいませんか?
- 会話はあっても、どこか上滑りしていて、本当に深いところで分かり合えている気がしない。
- 大きな不満があるわけではないのに、ふとした瞬間に、えも言われぬ“孤独”や“満たされなさ”を感じてしまう。
- 関係性は安定しているように見えるけれど、そこには生き生きとした感情の交流がなく、まるで“凪いだ海”のように、何も動かない息苦しさがある。
これは、一見すると「問題のない良好な関係」のようでいて、実は、“お互いが無意識のうちに争いを避け、本音を飲み込むことによって”かろうじて成り立っている、静かで、しかし根深い「感情のダンス」なのかもしれません。
衝突はしない。しかし、そこでは本物の感情も、切実な欲求も、ほとんど共有されることがない。私はこの、一見平穏に見える関係性の奥に潜む構造を、「情緒的な繋がりが断絶することによって生じる、ある種の共依存状態」として捉え、その深層にあるものに光を当てたいと考えています。
続きを読む


