デュルケーム『自殺論』から考える「成功して不幸になる」理由

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こんにちは、TOSHIです。

2024年1月の探究講座で扱うのは
デュルケームという社会学者の『自殺論』です。

もちろん、そこを切り口にして
死生観を掘り下げ
今をいかに活き活きと充実して生きるか、
という内容につなげていきます。

さて、『自殺論』の中で
自殺を3つに分類しています。

1.自己本位的自殺
2.集団本位的自殺
3.アノミー的自殺

「1.自己本位的自殺」というのは
文学者的に深く考えて
「なんで生きてるんだろう?」
「むなしいだけだよな」
みたいに鬱になって
苦しくて自害してしまう、、、
というものです。

私は自殺というと、
こういうのが多いと思っていたのですが
そうでもないようです。

「2.集団本位的自殺」というのは
家のために切腹するとか
国のために玉砕するとか、特攻するとか
自分の命を犠牲にするというものです。

ふつうは、これを自殺とは言わない気がしますが
デュルケームの定義では
これも自殺の一種ということです。

これが実は一番多いそうです。

経済的に困窮してどうしようもなくなって
苦しくて自殺する、というのも
「欲が満たされなすぎ」ということで
ここに分類されそうです。

ただ、ここのメインはその反対です。

欲を満たし続けたあげく
際限がなくなってしまって
どこまで満たしても欠乏感だけが強くなって
どうにもならなくなって自害する、
というもの。

これを読んだときに、
一つ間違えば私自身もこうなったな……、と
恐ろしくなりました。

ビジネスがぐんぐん成長していた時期、
傲慢にもなったし、生活も乱れかけました。
金遣いも荒くなる。
……でも、満たされない。

だから、もっともっと刺激を求め
欲を満たそうとする。

幸い、私の場合は
死んでしまうようなところまではいかず
そこそこで歯止めをかけることができました。

自制を多少は知っていたから
かもしれません。

「タバコを吸わない」
「スロットを打たない」
これはずっと守り続けているのですが、
身体に悪いとかお金が無駄とか
私の場合は、そういう理由ではありません。

「絶対にハマって身を亡ぼす」
ということを確信しているからです。

自分が弱いことはよくよく心得ているので
タバコは1本も吸ったことはないですし、
パチンコは打ってもスロットを打ったことは
一度もありません。

ちょっとでもやってしまうと
ハマることをわかっているからです。

それ以前に、
「死にたいと思う」という状態があって
それより手前には
エネルギーが下がった状態があるでしょう。

「活き活きと充実して生きる」ということとは
正反対の方向にあります。

だからこそ、「自殺」とは
縁遠い状態であることが
幸福で満ち足りた人生のためには
必要なことだと思います。

追伸

「成功したのに不幸になった」
という事例をいくつも見てきました。

成功までの苦労を思うと
そんなことになってしまったのは
ものすごく悲しく、胸が苦しくなります。

一つ間違えれば
私もそうなっていたかもしれません。

追追伸

探究講座はTHE濃縮塾のメイン講座で
この1月で1周年となります。

「何のために日々頑張っているのか」
そのベースを探り、確かな手ごたえを
つかんでいきます。

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