空気を読んではいけない

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こんにちは、TOSHIです。

私は「空気が読める優秀な子供」だったことを自認しています。とても辛い時代でした。

空気が読めることは当たり前のこととして「良いこと」とされていましたし、自分自身もそう信じて疑いませんでした。その反動かはわかりませんが、大学以降は意識して「空気を読まない」行動を取るようになります。

そして今では、敢えて空気を読まないことがビジネスになっている部分もあることを否定できません。自分でビジネスをしようとしたら、情報発信をするのなら、空気なんて読んではいけないのです。

世間では「空気が読める」が大事

空気が読める「優秀」な子供

自分で言うのもなんですが、私は特に大学に入学するまでとても「優秀」な子供でした。常に周囲の期待に応えてきた自負があります。

親の期待、教師の期待、周囲の期待……。成績はほぼトップでしたし、生徒会役員をやったり、クラスの代表をやったりしていました。当時に自分自身がどう感じていたのかは覚えていません。ただ、「そうあるべき」で「そうしなければならない」ものだと思っていたはずです。

やはり、それに疲れてしまっていたのでしょう。大学に進学するにあたっては、親元を離れて、知り合いもいないような場所で新たにスタートしたいと思いました。だから、「関東にはいくらでも良い大学がある」と言われながらも、頑なに京都大学を受験し、進学しました。

大学に入ってからは、それまでの「優秀」とは真逆の振る舞いをしていました。授業にはまともに出ないし、役員的なポジションは一切引き受けませんでした。そして、皆が就職活動をしているときに自分はまったくせず、混迷の社会人生活に突入していくことになります。

「仕事ができる」とは「空気が読める」こと

大学に入学するまで、私は空気を読んで生きてきました。今現在の空気を読むどころか、空気を先読みして、期待に応えようとしてきました。だから辛かった……。

「空気を読めていない」と感じたとき、自分の中で大反省会をして、自分自身を責めたことも多々ありました。

そこには、自分自身の考えや主張など、一切ありませんでした。いかにしてそこにいる人たちの思いや考えを汲んで、それに沿った行動ができるか、これこそがすべてでした。

どこかでそういう価値観を刷り込まれてしまったのでしょう。息苦しさを感じならも、そうではない振る舞いなんてできませんでした。同級生には空気を読まずに好き勝手に振る舞う人もいたのですが、そういう人のことは見下したような態度を私は取っていました。実は内心、憧れていたのですが。

世間の価値観というのは、こういうものだったと思います。これは今もそんなに変わっていないかもしれません。「自分の主張をしないこと」「周囲と波風を立てないで同調すること」「調整・根回しすること」「空気を読むこと」……。

こういったことができる人が「優秀」とされていたし、「仕事ができる」と評価されていたのではないでしょうか。

思い返せば、そこには「自分」というものがありませんでした。常に「周囲があっての自分」です。周囲の人たちの中で、その求めに応じて「自分」が決まるのです。いかにその環境での潤滑油になれるのか、そんなことを一生懸命にやっていたようにも思います。

自分でビジネスするなら空気を読むな

自分でビジネスをするようになって、それは一変しました。

私が取り組んできた情報発信ビジネスでは、「他とどう違うのか?」がとても重要です。商品の販売をする場面でも、お客さんからは「他の同じような商品と、結局何が違うんですか?」とよく聞かれます。

「他とどう違うのか」を主張すること

周囲に迎合して、空気を読んで他と同じようなことを発信していては、とても「違い」に対する要求には応えられません。面白くもなんともない情報発信になってしまいます。

「いかに違いを作るのか?」と考えると、差別化とかUSPとか、マーケティング的には難しい考え方が出てくるでしょう。私もいろいろ学びましたし、自分のビジネスについて、それがどうあてはまるのか、様々に考えました。

が、結局のところ、簡単な結論に行き着いたのです。「自分自身の主張したいことを遠慮なくはっきりと発信すれば良い」ということです。

「違いは作るもの」と考えがちですが、そもそも人はそれぞれ「違うもの」です。同じ存在はありません。物事の考え方や感じ方は十人十色で、重なる部分はあったとしても、まったく同じということはあり得ません。だから、自分自身をありのまま表現すれば、おのずから違いを生み出せることに気づきました。そこから、実際に私の情報発信は軌道に乗ったのです。

自分の主張・メッセージを明確にすること

ずっと以前から、「空気を読む」という価値観は日本特有のもので国際化が進んでいく中では欧米のように自分の意見を主張していかないといけない、みたいなことは言われていました。でも、まったく変わらなかった。周囲に同調することが良しとされていたし、「空気を読める奴」が仕事ができる奴だったわけです。

しかし、自分でビジネスをおこなうようになると話は別です。特に情報発信をする場面では、「自分は他人とは何が違うのか」を明確に主張していく必要があるからです。何も違わないのであれば、わざわざこちらの発信に注目する必要はないのですから。

自分の主張・メッセージを明確にして、それを遠慮なく、自分が伝えたいそのままに言葉にして伝えていく。急にこれが求められることになります。

インターネットで個人が情報発信を気軽におこなえるようになりました。それをビジネスに結び付けようと考える人も増えました。ところが、その挑戦がうまくいく人はほんの一握りにすぎません。

自分が大事にする価値観は何なのか?
どんなことを世に問うていきたいのか?

これまでは考えてもいなかった、いやむしろ、考えてはいけなかったようなことをしっかり考えて言葉にし、明確に発信していくことが求められているのです。あなたらしく、自然体で。

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